集客だけでは利益につながらないということ

ウェブの世界での私のキャリアの始まりは、SEOのコンサルティングからでした。2002年ごろでしたので、初めてSEOの書籍が店頭に並んだころであり、リスティング広告のGoogleAdwordsが、日本のサービスを開始したときにあたります。まさしくSEO/SEMが、日本で上陸したときにあたります。

手探りでSEOの施策やプランを考えていましたが、当時は外部リンクのサービスなどもなく、担当していたお客様が、大手企業が大半だったという幸運もあり、タイトルタグや<h1>タグ、メタタグなどを一貫性を持たせ、さらにしっかりとサイト内でリンク構造を組めば、面白いように順位があがった幸せな時代でした。※このSEOの基本はいまだ変わることはありませんね。

ビックワードで1位や2位になることも多く、クライアントには喜んでもらっていたのは確かでしたが、当時の私には、どうしても判然としない、納得のいかないケースがありました。それは、ランディングページのコンテンツの内容に不満があったからです。肝心のコンテンツの内容が薄く、説得力に乏しいケースが多かったのです。

コンテンツが薄ければ、私がSEOでせっせと集めた潜在ユーザーも、失望とともに離脱してしまいます。言い方を変えれば、自分の集客思索は、「がっかりする人」をせっせとつくっているように感じたのです。なんと無益な活動をしているのかと、折角のビジネスチャンスがもったいないと思っていました。

そのため検索順位があがり集客力が高まったことに、喜んでくれたクライアントは多かったのですが、ビジネス自体が変わりましたとか、収益力が高まりましたという反応が思っているよりも薄かったと記憶しています。

“集客だけでは利益につながらない”

これが当時、私が気がついた定理でした。
当時のWEBのディレクターは、それぞれのタスクを管理し、スケジュール通りに進行させるかという、進行管理の部分が最も重要な役割でした。どうしてもクリエイティブ、コンテンツ内容に力を入れるのは、二の次になってしまいがちでした。またWEB自体が歴史が浅いため、クリエイティブ制作の基本を知らない人も多かったように思います。

またクライアントの要求も、サイトをリニューアルさせることが中心でしたので、新たにコンテンツを作ろうという話になるケースは少なかったと記憶しています。

単純化された図式だが効果は絶大

その後SEOの一担当から、ウェブ戦略のプランナーというポジションを経て、クリエイティブにも口を出せるポジションになり、集客だけでなく、コンテンツにも力を入れるようになりました。

私の肩書きはコンサルティングでしたから、最終ゴールは、新しいデザインではなく、お客様の収益を高めることにありました。そのためまずは集客力を上げることが必要であり、丁寧にSEOに対応しました。それと同時に、ランディングページのグリップ力を高めるために、クリエイティブやコンテンツの質を高めることにも注力したわけです。これが面白いように効果を発揮し、収益を生む源泉となりました。

以降、現在に至るまで、私の戦略の基本は、以下の単純な図式を実現することにあります。


「集客の最大化×コンテンツ訴求」

 

自ら能動的に情報を探しきたユーザーを集め、彼らのニーズや問題意識に、ジャストフィットしたコンテンツ、問題解決を提示できるコンテンツを提供する。それが利益の源泉となるのです。

非常に単純化された公式ですが、この公式を実現できれば、自ずと大きな効果を獲得することができます。多様化するニーズ、変容するニーズにしっかりとリーチすること、そして集めたユーザーをしっかりとグリップするコンテンツを提供することです。

これこそがコンテンツマーケティングのエッセンスではないかと考えます。

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出版社やゲーム会社など事業会社において、営業の最前線から上流の戦略策定まで一貫したマーケティング・経営の実践を学んだあと、2002年よりウェブへ転向。SEOやリスティング広告のコンサルティングを経て、現在は、ブランディング、コミュニケーションについてのプランニング・コンサルティングを行う。また近年は、映像制作やエディトリアル・コンテンツ制作にも力を入れています。著書:『ホームページ担当者が知らないと困るWebサイトリニューアルの常識』(ソシム刊)

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